発生日時:1968年10月12日
発生場所:ジョウト地方・アサギ市港付近
関与ポケモン:ギャラドス(不確定・複数)
【未解決】血の雨降る港
1968年10月12日深夜、ジョウト地方アサギ市の港周辺が濃い霧に包まれた後、《赤黒い雨》に覆われた。
その雨はまるで血のように濃い粘り気を帯びており、港一帯には不気味な腐臭が立ち込めたという。
雨は数時間降り続け、その間に港内の船舶が次々と錆びつき、エンジンが故障し、その他港湾施設の金属も錆で覆われた。
だが異変はそれだけでは終わらなかった。
翌朝、アサギ市の住民たちが港を訪れると海面は無数の死骸で埋め尽くされていた。
魚介類の他にもトサキント、ヒトデマン、クラブ、シェルダーなど含めたポケモンなど、大小様々な海洋生物が浮かび上がっており、その死体は浜辺にも次々と打ち上げられていった。
多くの死骸は異常なまでに膨張しており、目や鱗が血で染まっていたという。
その異常な光景を目の当たりにした漁師たちは『まるで海そのものが死んでいるようだった』と語っている。
その日の午後、調査班が港湾エリアの海底を捜索したところ《無数の巨大な赤い鱗》が発見されたた。
その鱗は《ギャラドス》のものと酷似していたものの通常の5倍ほどの大きさで、一部深い傷跡があり、まるで海底を《血のように赤く染めていた》という。
だがその場にギャラドスの姿はなく、確認された鱗の持ち主もその後特定できなかった。
その後さらなる調査を進める中で事件当夜の《奇妙な目撃証言》が浮上する。
漁船で夜釣りをしていた漁師たちは濃霧が立ち込める中で《巨大なギャラドスの影》を目撃したと語る。
漁師たちは以下のように証言している。
『急に濃い霧が発生して、その中から突然、目を光らせた巨大な赤いギャラドスが現れたんだ…
どのくらい巨大かって??
大きさなんて測れる状態じゃなかったからわからないが…《頭だけでも5メートル》はあったと思う。
大きさも恐ろしかったがそれ以上にひと目で激怒しているのがわかり、死を覚悟したんだ。
すると《別のナニカ》が海中から現れてギャラドスに襲いかかったんだ。
その衝撃で船が転覆しそうになったが…なにはともあれすぐ港に引き返して一命をとりとめたって感じだ。
あれはギャラドス同士の争いだったのか…
それとも《別の怪物》が現れたのかは分からないが、あと数秒でもあの場にいたら助からなかったと思う』
さらに、港にいた漁師たちは《霧の中で鳴り響く低く唸るような声》を聞いたという。
だがその声は《ギャラドスの咆哮に似ているが、さらに深く響く恐ろしい音だった》といい、それはまるで海底からナニカが這い上がってくるような恐怖を覚えたという。
しかし心配とは裏腹に、その後も錆取り、死体の処理などの清掃を数週間にかけて行いながら海の様子を監視し続けたが、それ以降は一度も濃霧も血の雨も発生せず、巨大なギャラドスの姿も見かけなかった。
ギャラドスが何を思って港付近で暴れ、どのようにして濃霧と血のような雨を降らしたのかはついぞわからずじまいであったが、以後被害がなかったため翌月からは港は通常通り稼働していたという。
が、近年になって今回の異常現象について一部の研究者が異なる見解を示している。
彼らは以下のように指摘している。
『ギャラドスの目撃情報があったからといって事件の原因をギャラドスに結びつけるのは時期尚早である。
むしろギャラドスが《別のナニカ》と激闘を繰り広げていた可能性が高いのではないだろうか。
つまり、ギャラドスが海洋生物を襲ったりしていたのではなく、《ギャラドス自身がナニカに襲われていた》、もしくは《港の者を守っていた》のではないか。
その証拠として海底には大量の鱗があり、さらにその一部には傷跡が刻まれていたという。
ギャラドスの鱗が自然に大量に剥がれる事はあり得ないため、これはどう考えても《ギャラドスと同格、もしくは格上のナニカ》と争っていた証拠である。
それが未知のポケモンなのかは調査が打ち切られているため確認のしようがないが、少なくとも《もう一匹の巨大なナニカ》は港では目撃されていないのであれば、それはギャラドスが撃退してくれたという証拠にもならないだろうか。
そしてその別のナニカの能力が《大量死滅、急速に錆びさせる赤黒い雨、濃霧》を引き起こしたんじゃないだろうか。
悲しいことにもう真実を確認する術がないが、その後一度もギャラドスすら現れていない事を考えると相打ちになったか、撃退した後離れていったのではないかと思う。』
事件発生から数十年が経過した今となってはアサギ市港付近では《赤い雨》に関する話しを知らない者も増えているという。
果たして赤黒い雨や大量死滅はギャラドスが引き起こしたものだったのか。
それとも、海の底にはまだ見ぬ《未知の巨大ポケモン》が潜んでいるのだろうか。
謎は深まるばかりであるが、その真実を解明出来る日はまだ遠い。

――文・【ハンザワ・リョウ】(ジョウト怪奇現象調査局)
【管理人の考察】
ギャラドスが守護者だった可能性
事件の概要を見れば濃霧の中で現れた巨大なギャラドスが暴れた結果、赤黒い雨が降り、港の生態系が壊滅したと捉えるのが一般的かもしれない。
しかし、一部の研究者が指摘しているようにギャラドスが単に襲撃者ではなく《守護者》だった可能性は否定できない。
漁師の証言にもある通り、ギャラドスは確かに出現したが、同時に《別のナニカ》がそれを襲いかかっていたとされている。
これが単なる縄張り争いだったのか、それともギャラドスが港を守るために戦っていたのか…その真相は依然として闇の中だ。
赤黒い雨の正体
港一帯の金属を錆びつかせ、海洋生物の死骸で海を埋め尽くした赤黒い雨。
これらの異常現象はギャラドスの暴走だけで説明がつくだろうか?
ギャラドスの破壊力は確かに凄まじいが、このような現象を引き起こす能力は確認されていない。
むしろ港一帯を覆った赤黒い雨は《別のポケモン》の影響だったと考えるほうが自然だと言える。
濃霧と赤い雨、この二つの異常現象を同時に発生させる巨大な未知のポケモンの正体を知れる時がくるのだろうか。
海底の赤い鱗の意味
赤黒い鱗が海底に大量に散らばっており、一部は深い傷がついていたという。
どういう経緯であれ、この超巨大なギャラドスの鱗を《海底が赤く染まるまで》はぎ取れる程のチカラをもった《ナニカ》がいたのは間違いない。
もしかしたらギャラドスは《ナニカに捕食されていた》という可能性はないだろうか。
それであれば、それ以降ギャラドスが目撃されていないのも敗北したからとも考えられる。
構事件録
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