発生日時:2002年1月3日
発生場所:ジョウト地方・エンジュ市郊外配電施設
関与ポケモン:ライコウ(未確認・単体)
【未解決】エンジュの雷柱
2002年1月3日、年が明けたばかりの早朝。
ジョウト地方エンジュ市の郊外に位置する主要な配電施設が突如として《巨大な雷柱》に貫かれた。
当時の記録によると、エンジュ市全域では《激しい雷鳴》が轟き、同時に《空を裂くような青白い雷柱》が数秒間に渡り空と大地を貫き続け、施設全体を包み込むように燃え上がったという証言が残されている。
この現象によりエンジュ市全域で停電が発生し、配電施設周辺では電線が焼け焦げ、電柱が倒壊するなどの被害が相次いだ。
施設内には当時8名の職員が勤務していた為、救助のために警察、消防隊員及び調査班が現場に踏み入ったが彼らの姿はどこにもなかったという。
代わりに、彼らが目撃したのは《崩壊した施設》と《目に見える程の電気エネルギー》そして《無数の黒い焦げ跡》だけだった。
それらの跡は《人が立っていた場所》を正確に縁取るかのように点在しており、まるでその場に立っていた者たちが《一瞬にして蒸発》したかのようだったという。
施設内のあらゆる壁は粉砕され、鉄骨は溶けたようにねじ曲がり、ガラス片はまるで液体のように溶解した痕跡を残して再凝固していた。
さらに、施設外の道路の一部は融解し、アスファルトが黒く焦げて固まっており、現場一帯はまるで《灼熱の溶鉱炉》を経たかのような異様な光景が広がっていた。
消火活動が進む中、隊員は施設周辺の地面に《爪痕》のような痕跡を発見した。
爪痕は道路や壁などのコンクリートを引き裂いており、さらにそれはまるで《高温で発火》したかのような形跡を示していた。
しかし、周囲の森等も含めて捜索したが《足跡》はどこにも見当たらなかったという。
一部のポケモン研究者はこの痕跡が《伝説のポケモン・ライコウ》のものではないかと指摘している。
ライコウは雷雲を引き連れ強烈な電撃を放つとされている伝説のポケモンであり、その威力は一般的なポケモンの電撃とは比較にならない。
しかし、事件発生時にライコウを目撃したという直接的な証言は一切なく、周囲の防犯カメラの映像もショートしており、その存在を確認する術は残されていなかった。
さらに不可解なのは事件の数時間前に現場周辺で《雷鳴のような重低音》が断続的に響いていたという点である。
気象台の記録には事件発生時刻には雷雲の発生は確認されておらず、落雷も一切報告されていなかった。
失踪した8名の職員の遺体は発見されておらず、今も行方不明である。
現場に残された無数の焦げ跡はあの瞬間その場に立っていた者たちの最期の足跡なのだろうか。
雷の光柱は何故発生し、何を照らし、何を消し去っていったのか。
その答えは未だにジョウトの空にこだまする雷鳴の中に隠されたままである。

――文・【ミカド・トウマ】(ジョウト異常災害記録班)
【管理人の考察】
ナニが雷柱を発生させたのか
今回の事件で最も異様なのは《青白い雷柱》が数秒間も空と大地を貫き続けたという点だ。
一般的な落雷は瞬間的な閃光と轟音を伴い、せいぜい数ミリ秒から1秒程度で終息する。
しかし今回の雷柱は《数秒間》という異常な持続時間を持ち、さらにそれが施設全体を包み込むように広がっていたという。
これは自然現象の雷撃ではなく《何らかの持続的エネルギー放出》が起こっていた可能性が極めて高い。
一体そのエネルギー源は本当にライコウが原因だったのだろうか。
ライコウの電撃能力を遥かに上回る《未知のポケモン》が関与していた可能性もないだろうか。
消えた8名の職員の行方
現場には8名の職員がいたにもかかわらず、その遺体や痕跡は一切発見されていない。
代わりに《無数の黒い焦げ跡》が点在していたと記録されている。
仮にこれが本当に人間の跡であるならば、彼らの肉体はどうなってしまったのか。
蒸発や消失とする説が多いが、《別の場所に転送された》という説もないだろうか。
落雷のことを考えればあの場に立っていた人々は一瞬にして高温高圧の電撃を受け、その際に発生したプラズマが肉体を焼き尽くしたと考えられる。
だが、もしそうでないとすれば彼らは《異次元空間》に転送され、その際に発生した光の柱だったた可能性も考慮されるのではないだろうか。
ライコウの爪痕と足跡
現場で発見された《爪痕》は《高温で発火》したような形跡を伴っていたとされている。
これがライコウのものだと仮定した場合その爪痕は《電撃を伴う爪撃》であった可能性がある。
だが問題は《足跡が見つかっていない》という点だ。
ライコウであればその巨体や圧倒的な体重によって周辺の森や地面にくっきりと足跡が残るはずだ。
しかし、今回の事件では足跡は一切見つかっておらず爪痕だけが存在していた。
つまりライコウが空中から爪を振るったのか、それとも彼が《ナニカ別の手段》で現場に干渉したのか、もしくは《全く異なる別の存在》が関与していたのか。
答えは不明のままだが《爪痕だけが残された》という事実から《ナニカしらの生物》が関与していたのはほぼ間違いない。
雷鳴の正体
事件発生数時間前、現場周辺で《雷鳴のような重低音》が響いていたが、気象台の記録によれば《雷雲の発生は確認されていない》という。
この矛盾から考えられる可能性として、これは《雷鳴に似た別の音》であった可能性がある。
また、ライコウは雷雲を呼び寄せる存在として知られているが《雷雲を伴わない雷柱》という現象はこれまでに確認されたことがない。
つまり、この雷鳴のような音が意味するのは事件の裏に《ナニカ別の存在》が潜んでいた可能性を暗示しているのではないだろうか。
構事件録
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