発生日時:2024年3月
発生場所:シンオウ地方・カガミ山鍾乳洞(トバリシティ南)
関与ポケモン:ゴルバット(複数・野生)
【未解決】暗黒の鍾乳洞
2024年3月、シンオウ地方【トバリシティ】の南に位置する《カガミ山》の鍾乳洞で一般観光客向けの洞窟探検ツアー中に異常事態が発生した。
この洞窟は自治体と観光業者によって整備されたルートを参加者全員がヘルメットと照明器具を備え、ガイド付きで鍾乳石の自然美を体験できる人気のアトラクションとして人気を博しており、当日は計17名のツアー参加者がいた。
彼らは2名のベテランガイドに先導され洞窟の第3区画まで順調に進んでいたという。
内部は照明や誘導ランプが設置されており視界も確保された状態であったが突如として携帯型ライト、ヘッドランプ、設置灯等のあらゆる光源が同時に消失し全員が完全な闇に包まれた。
電子機器の故障ではなく《光そのものが消えた》と形容されるような完全な漆黒であったという。
その直後洞窟内の奥から複数の叫び声が響き渡り《ナニカが駆け抜けるような羽音》が断続的に響き渡った。
参加者たちは混乱の中ガイドの声を頼りに手探りで出口を目指したが狭い通路では一部が転倒したり一層パニックに陥っていき隊列は完全に分断された。
最終的に脱出できたのはグループの後方にいた4名のみで、彼らは幸運にも入口方面に近い位置にいたため壁伝いに戻ることができたとされる。
外の光が見え始めた地点で振り返った数名は洞窟の奥でわずかに羽ばたく《ゴルバット》を目撃している。
目撃したゴルバットは通常よりも大きく、目が溶けたように下に伸びており舌を地面に引きずるようにしながら飛ぶ醜悪な姿をしていたという。
通報を受けてトバリ署の山岳救助班と地方環境調査団が共同で緊急対応を実施し翌日に本格的な捜索及び救助隊が現地に投入された。
その際に複数のポケモンも使用されフラッシュは勿論、電気タイプや炎タイプの技で内部を照らそうと試みたが第3区画に入った瞬間からあらゆる光が吸い込まれるように消え、視界は再び完全に遮断された。
さらに、突入した隊員がナニカに襲われる形で負傷し全員がやむを得ず撤退したが、その時点で3名が死亡し6名が行方不明となった。
その後も再突入は数回試みられたが技術的・生物学的に原因不明の《視界完全消失現象》と襲撃のリスクを踏まえ行政は洞窟を封鎖し区域一帯を立入禁止に指定され、その後トバリシティ観光局の公式資料からも削除された。
過去に起きたポケモン関連の事故とは一線を画す不可解さを持つこの事件では専門家の間でも結論が出ておらず、入口を厚い鋼鉄板で覆い警備体制が敷かれているカガミ山洞窟の扱いについて現在も引き続き議論が行われている。

――文・【ハルカ・オーベルグ】(シンオウ地質危機センター)
【管理人の考察】
光の消失現象
最初に注目すべきはあらゆる光源が機械の故障ではなく《光そのものが消える》という現象に見舞われた点だ。
電子機器や照明が同時に故障するという事態は過去にも報告例があるが、今回はフラッシュ技や炎・電気タイプの光すら洞窟内で消滅している。
これは単なる電磁干渉では説明できず、光の物理的な性質そのものに作用している可能性が高い。
考えられるのは特殊な個体のゴルバットが未知の能力によって《視覚情報を遮断する》環境を作り出していた可能性である。
異形のゴルバット
脱出者が見た《目が溶けたように垂れて舌を地面に引きずる》という特徴を持つゴルバットの存在は通常の個体差を超えた異常性を示している。
これが自然な突然変異であったとしても既存の生態系や進化論では説明がつかないのではないだろうか。
むしろ《生体実験》あるいは外部からの干渉によって意図的に変質させられた個体である可能性のほうが高い。
もしそうであるならば洞窟の奥にその真犯人がいたのか、それとも洞窟に放っただけでその場にはいなかったのかも含めて謎である。
封鎖と記録抹消の意図
最終的に洞窟が鋼鉄で封鎖され観光局の資料からも削除された対応は事件の深刻さと異常性を端的に物語っている。
だがこれは事実を隠蔽しようという意思ではなく、これ以上の犠牲を生まないための配慮的措置だったと見るべきだろう。
記録に残せば興味本位で接近する者が現れかねず封鎖が破られる危険すらある。
既に複数の命が失われた事態を前に当局はカガミ山という存在自体を社会から切り離す決断を取った。
だがその対応の背後には《あの場所に対しては誰も干渉してはならない》というある種の畏怖と敬遠の意識が透けて見える。
構事件録
2 この記事が気に入ったら「いいね!」してね

コメントを残す