発生日時:2002年1月28日
発生場所:カントー地方・ハクバ湖
関与ポケモン:ニューラ(複数)
目次
【未解決】氷上に刻まれた目
【ハクバ湖】は冬になると全面が凍結し、地元の住民や観光客が氷上スケートを楽しむ名所として知られている。
しかし2002年、そこに現れたのは氷のレジャーとは程遠い《何か》だった。
この日起きた事件は、今もなお多くの住民と調査関係者の心に深い爪痕を残している。
事件はスケートイベントで賑わう昼下がり、正午を少し回った頃に発生した。
『氷に妙な模様がある』
湖の中心に突然《巨大な目》のような形をした鋭い爪痕が浮かび上がったのだ。
その形は異常に精密で、直径はおよそ8メートル。
まるで誰かが上空から湖面に視線を落としたかのような、不気味な形状だった。
『見られてる……そう感じた。
氷の下に何かいるんじゃないかって…』
目撃者の1人は震えながら語った。
だが1番の問題はその《目》の中心に向かって真っ直ぐ伸びる2組の小さな足跡だった。
足跡は【ハクバ湖】のスケートリンク脇から始まり、《目》の中央で忽然と消えていた。
それは兄妹で来場していた子ども2人の足跡だった。
『割れてないのに……いないの…
氷の下にも、どこにも……!』
母親が涙ながらに周りに訴えた。
彼らの荷物はスケートシューズを含めてベンチにそのまま残されていた。
氷は割れておらず、空を含めた誘拐の痕跡もなく、幼い兄妹を目撃したものもいなかった。
その後、カントー地方警察とポケモン捜索隊が湖を調べたが、水中にも痕跡はなく、2人は完全に姿を消した。
調査の結果《目》の輪郭付近から【ニューラ】のものと思われる複数の鋭い爪痕と、わずかな黒い毛を検出した。
また、事件当日早朝に湖畔で複数のニューラが確認されていたことが明らかになっている。
『あの朝…1匹のニューラが氷の真ん中に立ってじっと動かず、両前足を広げて、空を見てたいんだ。
今にして思えばあれはまるで…ナニカに呼びかけてるみたいだった』
ハクバ湖スケートリンクで働くAさんは後にそう語った。
事件後、《目》の形をした爪痕は3日ほど残ったが、やがて自然に氷が再生し、跡は完全に消えた。
以降、兄妹の行方は今なお分かっておらず、事件は《未解決》のままである。
現在【ハクバ湖】ではスケートイベントは中止され、立ち入りも制限されている。
だが地元住民によると、春先の氷が溶ける頃になると、湖面に黒い影がゆっくりと円を描いて浮かび上がるのだという。
『あれは模様じゃない。メッセージでもない。
《向こう側》が、こっちを見ていただけだ』
ハクバ湖管理人は取材中にポツリとそう呟いた。
――文・【ヤギヌマ・コウ】(カントー地方特派ジャーナリスト)

管理人の考察
【兄妹はどこへ消えたのか?】
氷が割れていない以上、どこにも《落ちていない》はずでは?
ポケモンによる空間転移、幻影、催眠誘導などが考えられるが、いずれも【ニューラ】の能力を超える現象が起きていた可能性がある。
あるいは、ニューラを通じた《別の力》が働いていたのではないか。
【氷上に現れた巨大な《目》は何を意味していたのか?】
偶然の模様にしては正確すぎる形状。
爪痕の角度や深さが均一であることから、複数体の【ニューラ】が連携して作ったと考えられるが…。
意図的に刻んだとすれば、何者かへの合図か、儀式の一環とも考えられる。
事件当日の氷の中心にいたという《動かないニューラ》は何をしていたのか?】
儀式的行動か、《何かの媒介》だったのではないか?
目撃者の証言と、痕跡の一致から見ても重要な鍵を握る存在だった可能性がある。
【ニューラたちは何を《見せよう》としていたのか?】
それとも、何かを《呼び出そう》としていたのか?
氷の下から外を見ていた【目】だとすれば、これは中にいる何者かが外界へ干渉しようとしていた可能性もあるのではないか。
【春になると湖に浮かぶ《黒い影》との関係は?】
事件以来、毎年同時期に【ハクバ湖】で同じ場所に現れる影は、子どもたちの《痕跡》なのか…
それとも《見ていたもの》の再来なのか。
明確な関連性は不明だが地下に未知の空間が存在する可能性もある。
管理人の感想
あの日《見ていた目》は、今も湖の下で閉じていないのかもしれない。
誰かが再び氷の上に立ったとき、その視線がまた向けられるのだとしたら……
次に見られるのは、アナタかもしれない。
構事件録
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