【解決済】カロス4.9惨殺ストーカー事件

発生日時:2012年4月
発生場所:カロス地方・ミアレシティ
関与ポケモン:ニダンギル(1体・トレーナー所有)
関与人物:マリーヌ・ドラン(元事務員/逮捕)


【解決済】カロス4.9惨殺ストーカー事件

2012年4月9日午前7時過ぎ、カロス地方【ミアレシティ】南東部に位置する【ベール第2公園】で発生した事件が後に大きな物議を醸す事となる。

事件発覚のキッカケは近隣住民の男性(43)が通勤途中に木陰に設置されたベンチに座り込むスーツ姿の男性に目が止まったことだった。
座り込む男性は当初うなだれているのかと思ったがよく見ると《首が丸ごと欠落》していることが判明した。
男性はすぐに近くの交番に駆け込み、警察によって現場は即時封鎖された。

警察が遺体を確認すると頭部のみならず両腕と下半身の一部も切断されており、足は綺麗に揃えて座っていたという。
切断面は異様なほど綺麗で遺体の座っていたベンチには血液はほぼ飛散しておらず、別の場所で切断されてから運ばれたと推測された。

持ち物や身分証などが一切残されていなかったため身元特定には時間を要すこととなった。
後の司法解剖の結果、歯の治療痕の照合によって市内在住の会社員【ルイ・トレモン(31)】であることが判明した。
また、その際に被害者は《生存中に切断されていた》ことも明らかとなった。

 

被害者の身元が判明すると、捜査線上に浮上したのは【マリーヌ・ドラン(28)】という女性だった。
彼女はルイ・トレモン氏の元同僚で、かつて同じ部署で経理業務を担当していた人物である。
数ヶ月前、マリーヌ・ドランルイ・トレモン氏に交際を申し込んだが断られた。
以降、彼の勤務先周辺や帰宅ルート、自宅付近などで彼女の姿が頻繁に目撃されるようになり、ルイ・トレモン氏は複数回にわたりストーカー被害を警察に訴えていたという。

しかし当時警察はこの訴えを深刻なものと受け止めず、形ばかりの忠告をマリーヌ・ドランに行っただけにとどまっていた。
忠告を受けたマリーヌ・ドランはその翌日に退職し、以降ストーキング行為はさらに執拗さを増していった。
その後もルイ・トレモン氏は繰り返し被害申告を行ったにも関わらず警察の対応は変わらなかったとされている。

 

被害者の身元判明後、警察はマリーヌ・ドランの自宅を訪れたが呼びかけに応じなかったため強制的に突入を試みることとなった。
室内では各所に血痕が確認され、居間の棚には切断された被害者の頭部と両腕が並べられていた。
左手薬指には金色の指輪がはめられており、右手にはルイ・トレモン氏のスマホが握られ異様な状況を示していた。

突入時マリーヌ・ドランは手持ちのポケモン《ニダンギル》を繰り出して抵抗を試みたが、多数の警察官により速やかに制圧され、ニダンギルともども現行犯逮捕された。
その後室内の捜索を進めた結果《透明なアクリル樹脂に覆われた被害者の局部》も発見された。
それは《繰り返し使用された》痕跡が残っており、事件の異常性を象徴する証拠として押収されている。

署内で行われた取り調べにより、切断に用いられた凶器はニダンギル自身の刃であったことが明らかとなった。
マリーヌ・ドランは最後に『彼は永遠に私だけのもの。誰にも渡さない。彼と1つになれて幸せ』と供述しているという。
事件後、ニダンギルは行為の凄惨さから通常のポケモン保護施設ではなく、厳重管理下のポケモンプリズンに収監され今もなお外部との接触が完全に断たれている。

 

事件の内容が明るみになると社会に大きな波紋を広げた。
とりわけ『男性によるストーカー被害が軽視されがちである』との問題提起が多くの識者やメディアからなされ警察への怒りや不満の声が高まった。
これを受けカロス全土でストーカー規制法が改正され、性別を問わず被害の訴えに真摯に対応する必要性が広く認識されることとなった。
また、警察も後日謝罪会見を開き、ストーカー事案の対応に関する再教育を全署に通達。
凄惨で恐ろしい事件だが、後の制度改革の契機となったとして今も語り継がれている。

――文・【ジャン・モワソン】(カロス民間犯罪研究機構)


【管理人の感想】

遺体を切断したのみではなく、公園のベンチに綺麗に座らせていた事も異常である。
彼の指にはめられた指輪はかろうじてわかるがスマホを握らせていたのは何故なのか。
彼女にとってこれらは全て《愛情表現》だったのだろうか。
あまりに異常すぎて彼女の真意を理解する術がない。

ニダンギルと培った信頼関係がこのような形で表現された事は恐怖だけではなく悲しくも感じる。
もしこのような指示をなんの抵抗もなく実行していたのであれば今後どう足掻いてもニダンギルは表に出すべきではないと思われる。

何度も助けを求めていたにもかかわらず警察が動かず、最悪な形で事件が幕を閉じてしまった。
しかし、この事をキッカケに性別に関係なく危険は存在しており、それに本気で向き合う体制がようやく整えられることとなった。
遺されたものが狂気だけではなく再発防止への意識や社会の変化を促すものであったことがせめてもの救いに感じられる。

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